まるで花のような色のことを、琉球紅型や琉球舞踊の世界では「はないる」と呼びます。
うちなーぐちで訛って「はないろ」が「はないる」と呼ばれています。
花のようなピンク色。そんな可愛らしいくてどうにも優しい色が、琉装に袖を通したお子さまの姿と重なりこの企画の名前が決まりました。
実はこの「はないる」の色の定義はしっかり決まっていません。ある舞踊家の方の注文では薄い黄色が入ったピンク色ですが、また違う舞踊家の方のイメージする花色はしっとりと濃いピンク色だったりするのです。演目や役どころ、流派にもよるものですが、それぞれのイメージする色の幅が特に広いなぁと感じる色です。
そんなその人それぞれの「花色はないる」を残すお手伝いができたらなぁと心から思っています。
文(紅型工房ひがしや)
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